第84回米国糖尿病学会議(American Diabetes Association 84th Scientific Sessions、2024年6月21日~24日、フロリダ州オーランド)で、弊社のMusubiデータを用いた研究成果を報告しました。
本研究は、「Musubi」を利用する薬局においてスルホニル尿素(SU)薬の処方データを分析したものです。2024年5月17日に第67回日本糖尿病学会年次学術集会で、高齢者糖尿病ガイドラインの推奨とは異なる実臨床の処方実態を示しました(詳細はこちら)。
今回、第84回米国糖尿病学会議では、併用薬剤の使用実態を含めた追加データを報告しました。併用薬剤数別の分析では、併用する糖尿病薬剤数に比例してグリメピリドの用量が増加する一方、グリクラジドにはこの傾向が認められませんでした。また、DPP-4阻害剤との併用時にSU薬の減量が推奨されているにもかかわらず、本研究ではDPP-4阻害剤の有無によるSU薬の平均用量の違いは確認できませんでした。
本研究により、SU薬の実臨床下での処方実態が明らかになり、ガイドラインの周知が不十分である可能性が示唆されました。今後、ガイドラインの啓発が重要であると考えられます。
(本研究報告はDiabetes誌のオンライン版にも掲載されています)
Title: 1255-P - Sulfonylurea Prescription in Elderly Patients with Diabetes Survey Using Real-World Data in Japan [Board No. 1255]
Location and Date: Exhibit Hall (West A1-A3) ePoster Theater B 2:00pm - 2:10pm (Eastern)
Presenter: 坂本昌也先生(国際医療福祉大学三田病院 糖尿病・内分泌内科 教授)