高齢者など強力な化学療法が適用できない急性骨髄性白血病(AML)の患者さんにおいては、ベネトクラクスとアザシチジンの併用療法(VEN+AZA療法)が治療の選択肢の一つである。このとき、中程度以上のCYP3A阻害剤を併用する際は、ベネトクラクスの血中濃度が上昇する恐れがあるため、CYP3A阻害剤の強度に応じたベネトクラクスの減量または中止が添付文書で規定されている。(※)しかし、CYP3A阻害剤の併用状況を含めた実臨床におけるベネトクラクスの処方実態については十分に調査されていなかった。そこで、本研究では、Musubiを用いたデータ解析により、AML治療におけるベネトクラクスの処方パターンを明らかにし、治療の継続性との関連を調査した。本研究の結果、ベネトクラクスを間欠投与するケースでは、高用量で継続投与するケースに比べて投与期間を延長できる可能性が示唆された。